拙著『中国近代外交の形成』(名古屋大学出版会、2004年)の書評会
日本大学大学院にて、7月5日、拙著『中国近代外交の形成』(名古屋大学出版会、2004年)の書評会が開催されました。評者は大学院修士課程(史学)の菅澤幸太郎さんで、会場には指導教官で本会のコーディネーターの松重先生、また上海史研究の小浜正子先生もお見えでした。
書評は、おもに拙著の序章と第一部の冒頭部分を対象としていました。菅原さんは、19世紀後半の公使館や領事館の展開に関心がある方で、とても丁寧に拙著のまとめをしてくださった。また、清末の外交を研究している強みを利用しながら、拙著の清末部分の記述、特に朝鮮をめぐる外交について質問されたことは印象に残っています。やはり、伝統・近代、朝貢・条約といった枠組みではなく、また「読み替え論」でもないとすれば、何なのかというところは問われてくるものと思います。また、会場の方々からも様々なタマが飛んできましたが、とても有意義でした。このような場を設定してくださった松重先生、また報告をしてくださった菅澤さんに感謝したいと思います。
(7月13日記)