日中国交正常化50周年記念 中国研究所×笹川平和財団 連続講演会企画⑥ 対中ODAの面から見る日中関係
お申込みは、笹川平和財団のページか、中国研究所のページからお願いいたします。
参加費:無料
参加者:1000名まで
言語:日本語のみ
※プログラム内容、時間、登壇者は、予告なく変更される場合がございます。
主催:笹川平和財団・中国研究所
1979年の大平正芳総理大臣の訪中をきっかけに、日本の対中経済協力が実施され、以後40年にわたり、約3兆円が供与された。ODAは戦後賠償ではないが、当時の政治家の「思い」には戦時の賠償としての意味が込められていた。また圧倒的に優位であった日本からの中国への「援助」は、日中関係の基礎ともなった。他方、ODAには多面的な役割があった。まず中国の経済発展戦略に即して実施され、それが改革開放の推進力ともなった。次に、日本のODAは投資や貿易などとも結びついており、日中の実質的な経済関係を推進する原動力になると同時に、日中両国政府の政治的なパイプをも提供してきた。しかし、今世紀に入り、まず無償援助と円借款が、そして2018年には技術協力が停止されたことで、対中ODAは幕を閉じた。本セッションでは、ODAの現場を経験してきた実務家や、この分野を観てきたメディア関係者、研究者を迎え、この50年間の日中関係におけるODAの意義について、遺棄化学兵器関連の事業も視野に入れつつ、考察、討論する。
【関連リンク】
※中国研究所、『中国年鑑2022』の内容については以下をご参照ください。
中国研究所
https://www.institute-of-chinese-affairs.com/
『中国年鑑2022』
https://www.akashi.co.jp/book/b607020.html
プログラム
17:00 | 開会あいさつ |
17:10 | 講演会開始 登壇者: 小嶋 華津子 慶應義塾大学教授 城山 英巳 北海道大学教授 北野 尚宏 早稲田大学教授 司会: 山田 賢一 中国研究所顧問 |
19:00 | 閉会 |
小嶋 華津子
慶應義塾大学教授
プロフィール
慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、博士(法学)。在中国日本大使館政治部専門調査員、筑波大学人文社会系准教授を経て、現在、慶應義塾大学法学部教授。主要業績として、『習近平の中国』(東京大学出版会、2022年、共編著)『中国の労働者組織と国民統合――工会をめぐる中央―地方間の政治力学』(慶應義塾大学出版会、2021年)、『中国の公共性と国家権力―その歴史と現在』(慶應義塾大学出版会、2017年、共編著)、『現代中国の市民社会・利益団体―比較の中の中国』(木鐸社、2014年、共編著)、“The Corporatist System and Social Organizations in China”, (Management and Organization Review, Vol.8, Issue 3, November 2012 , co-author)、China’s Trade Unions: How Autonomous Are They? A Survey of 1,811 enterprise union chairpersons (Routledge, 2010, co-author)。
城山 英巳
北海道大学教授
プロフィール
1969年生まれ、時事通信社で2度の北京特派員、外信部編集委員などを経て、2020年10月から、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授。早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了。博士(社会科学)。2014年、戦後日中外交史スクープで前年度の「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。近著に『マオとミカド:日中関係史の中の「天皇」』(白水社、2021年)、『天安門ファイル 極秘記録から読み解く日本外交の「失敗」』(中央公論新社、2022年)、『日中百年戦争』(文春新書、2022年)がある。
そのほかの著書に 『中国共産党「天皇工作」秘録』(文春新書、2009年、「第22回アジア・太平洋賞」特別賞受賞) 、『中国臓器市場』(新潮社、2008年)、『中国 消し去られた記録~北京特派員が見た大国の闇』(白水社、2016年)などがある。
講演者
北野 尚宏
早稲田大学教授
プロフィール
1983年海外経済協力基金採用、北京駐在員、京都大学大学院経済学研究科助教授、国際協力銀行開発第二部長、独立行政法人国際協力機構(JICA)東・中央アジア部長、JICA研究所副所長、所長などを経て2018年より早稲田大学理工学術院教授。コーネル大学大学院博士課程修了(Ph.D. 都市地域計画)。JICA緒方研究所客員研究員(2018年-)、創価大学非常勤講師(2010年-)、東京大学公共政策大学院非常勤講師(2019年-)。研究分野は交通・都市計画、開発協力、中国の対外援助。近著に『習近平政権の国内統治と世界戦略』(勁草書房、2022年、共著)、「アジアの都市衛生を促進するための政策とプログラムを形成するための5つの教訓:北京高碑店下水処理場の事例研究」(アジア開発銀行研究所、2021年、英文共著)などがある。2012年モンゴル国ナイラムダルメダル(友好勲章)受章。
山田 賢一
中国研究所顧問
プロフィール
1984年一橋大学経済学部卒業、1984年NHK入局。1984年~1990年金沢放送局記者、1990年~1993年東京国際部記者、1993年~1994年北京駐在、1994年~1995年国際部記者、1995年~1998年経済部記者、1998年~1999年国際部記者、1999年~2002年金沢放送局ニュースデスク、2002年~2004年放送文化研究所研究員、2004年~同主任研究員、2014年~同上級研究員 2018年~NHK国際放送局チーフ・プロデューサー兼NHK放送文化研究所上級研究員 2022年定年退職。