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アメリカ滞在日記(IVP参加記録)

1953年から続けられている、アメリカ国務省のInternational Visitor Program(IVP)に参加することになった。これはアメリカ政府による広報外交であり、世界各国から毎年一定数が選ばれて招聘されているものである。筆者は、札幌総領事館から声をかけていただき、東アジアの安全保障を中心とするテーマで、グループではなく個人として参加することになった。行き先については、本人の希望、総領事館および東京の大使館の意向を基礎として、ワシントン(国務省+国務省が委託した機関)が決定する。その結果、ワシントンDCからニューヨーク、アナーバー(ミシガン)、サンフランシスコ、ホノルルへと至る三週間の旅となった。このプログラムでは、アメリカへの出入国に際しての航空券は本人負担なものの、アメリカに入国してからの基本費用はすべてアメリカ側がもつもので、かつアポイントなどのアレンジもすべてアメリカ側がおこなうことになっている。興味深いのは、国務省自身が管轄しながらも、実際の事業展開は外部委託され、特にワシントン以外では当地のボランティアによって担われている点である。従って、このプログラムじたいは、参加者がテーマをもって各地で官僚、学者、ジャーナリストなどと議論をしつつも、一方で観光や一般家庭訪問などによって訪問地を理解し、ボランティアを通じて多様なアメリカ社会そのものと交流することになるということである。このような他国の文化交流、広報外交にそのまま乗ってみるのも貴重な機会だと考え、参加することにしたのだが、状況を簡単に記録しておきたいと思い、以下に記すこととした。

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